数学入門: 第7章フィードバック
「ライブ講義 大学1年生のための数学入門」を使った学生・読者の反応と, それに対する著者からのフィードバックです。
ラジアンと$\pi$は関係ない
以下の問題を考えてみましょう:「360度が2$\pi$ラジアン」と「理解」している人は多いです。そのような人は, ラジアンといえば必ず$\pi$が出てくるものと思っているようです。入試などで出てくる角は$\pi/3$や$\pi/4$のような「有名角」が多いので, そのような「理解」でも不都合は無く, むしろ便利なのでしょう。しかし本来はラジアンと$\pi$は(定義のレベルでは)関係ないのです。そして実際に三角関数を研究や実務で使うときは, 「ラジアンとは半径1の扇形の弧の長さ」という理解(定義)の方がシンプルに有用なのです。
学生のリアクションペーパーから
「ラジアンはπがつく」というイメージは、受験慣れによって有名角のイメージが強くなりすぎた影響だと言われて、ハッとなった。/ 自分は未だにラジアンとπを結びつけてしまう癖がある。ラジアンとは半径1の孤の長さの事だ。イメージではなく、定義で理解できるようにしたい。
... むしろ「弧の長さ」は「π」よりもイメージしやすくないですか? 皆さんのよくいうイメージとはどういうものなのでしょうか?
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