完璧主義をやめよう
「教科書や授業は全てを理解しなきゃいけない」と考える人がいます。しかし大学の学びは奥が深く, 幅が広いので, 「全てを理解する」のは無理です。ひとつのものごとを「完璧に理解しよう」というのも無理です。理解は段階的であり, 「完璧に理解した!」と思ったことも, さらに成長して振り返ると「実は理解が浅かった」と気づいたりします。
完璧を目指して努力することは素晴らしいです。しかし, 完璧を実現することはほぼ無理です。完璧な人はいないという意味で, あなたは完璧ではないし, 完璧にはなれません。不完全な自分を許し, 受け入れる必要があります。
完璧でありたい, 完璧であらねば, という考え方は自分を追い詰めます。過剰な肉体的・精神的なストレスによって, かえって成長や成果が損なわれます。
ゼロかイチかの思考(ゼロイチ思考)をやめよう
完璧でなくてよいと言われると, 緊張の糸がプツンと切れて, 「自分が楽にできそうなことだけをつまみ食いすればよいのだな」と考えて, 最初から手を抜くことを考えたりします。自分に厳しすぎるか自分に甘すぎるかの, どちらかしかない。それでは成長しません。ちゃんとやるのが前提だけど, やれなくても自分を追い込みすぎないという加減が大事です。
「規則は守らなくてはならないが, 規則に反しなければ何をやってもよい」と考えるのもゼロイチ思考です。規則に書かれていなくても, 全体のバランスを見て, 今はこれはやめておこう, という判断も大事です(昼食で混雑する食堂で長居するのは, たとえ規則で禁じられなくても控えるべきでしょう)。
このような2つの極端な選択肢しか無い思考を「ゼロイチ思考」といいます。ゼロイチ思考はすっきりしてわかりやすいので, その気持ちよさに惹かれがちです。しかし, 現実はゼロイチでは割り切れないのです。大事なことは中間にあるのです。「中庸」というやつです。
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